若手研究者支援事業に対する行政刷新会議の事業仕分けに関する意見書   このページ管理人のHP

私たちは基礎科学系の分野を主に専攻する、京都大学の大学院生有志です。
行政刷新会議における事業仕分けにより、若手研究者の雇用に関わる予算が軒並み縮減と判定された件について、
以下の意見書を地元選出の衆議院議員である前原誠司氏、主要政党の京都府支部に提出する予定ですしました。
現在賛同者を募集しています(12月10日まで)。

呼びかけ文    提出予定の意見書


以下、適宜ニュースをお伝えしていきます。

2010年08月付記

10%削減問題で喧しい世の中ですが、権威のある方々が動いているときは、自分たちは身の回りで地道な活動をすべきなのだろうと思います。

ちなみに今年に入ってから、さまざまな方とお話する機会がありました。
副大臣さんや参議院議員さん、鉄道会社の相談役さんや総合電気メーカーの会長さん…。
勉強会の講師として来られたり、懇親会だったり、あるいはたまたまばったり出会ったり、場面は色々ですが、Face to faceで話すことで、基礎科学や、私たち現場の下っ端への理解を深めてくれるのではと思います。


2010年05月付記

個人のブログにも記入しましたが、今年度も事業仕分けが行われました。まとめコメントを見ますと、前回とはうって変わって紳士的な表現に終始しています。政府の政策決定でも若手の声を取り入れる方策も始まりつつあります。一部の議員の中には未だに誤解していたり、言い訳を続けている方もいますが、社会は落ち着きを取り戻し、よい方向へ向かいつつあるようです。マスコミの方々も埋もれがちだった前回の仕分け(若手関連)の問題点を取り上げてくれるようになりました。

今回の活動で感じた最大のことは、間違っていることについては、それを理解できる人が、「間違っている」とはっきり言うことが、社会を誤らせないために一番大切なことだということです。私たちの声は小さな声だったかもしれませんが、多くの人がしっかりと受け止めてくれました。これからも、より良い未来のため、ひとりひとりが継続的に声を上げていけたらと思います。そして、科学コミュニケーションについても頑張っていけたらと思います。


2010年02月18日

先日、文科省の事務次官の坂田東一氏とお話する機会を得ることができました。衆議院議員の伊吹文明氏が昔坂田氏と一緒にお仕事をされていた縁で繋いでくださいました。私(浅原正和)を含め呼びかけ人二名で出かけてまいりました。事業仕分けで資料の準備などにかかわった今泉柔剛氏や特別研究員事業を担当されている中山氏も同席してくださいました。

最終的に若手研究者雇用の予算を守っていただいたことへのお礼や、事業仕分けの現場で必ずしも適切な反論がなされなかったことについての危惧など述べさせていただきました。だいたい以下のようなお言葉をいただきました。

・(研究現場にいる人たちと)目指すところは同じであり、思いは共有している
・仕分け会場でのやり取りは時間が限られており、十分な対応ができなかった面があるが、最終的に納得していただき、現在のような予算に落ち着いたと考えている
・やはり今まで国民全体に対するアウトリーチ活動が不十分だったと思う、君らも頑張って

というような具合の話をしてきました。
今回の事業仕分けで、2008年に自民党の河野太郎議員のチームが行った政策棚卸しと同じ結果(ポスドクの生活保護だとかいう話)が出たのはそのときしっかり説得できなかったからでは、という疑問に対しては、そのときも事後に説明を行い、納得してもらったことで結果予算は守られたということでした。(しかしおそらく構想日本の人は納得しなかったんでしょう…。)
今後も事業仕分けのようなシステムが使われるが、一方的でない、公正な結論が出るように説明をしっかりとしていく、ということでした。

わざわざ資料を用意し、かなりお時間を割いてお話してくださいました。文科省の方々が、大学院生など、若手を本当に大切にしてくださっていることを実感しました。


2010年01月23日(25日付記)

グローバルCOEですが、文科省は間接経費を中心に減らすことで、事業につく予算の削減を実質的にかなり狭めたようです。
結果として運営費交付金が減らされるのと似た結果になってしまうのかもしれませんが。

対応してくださった方々を追加します。
・公明党の竹内譲議員に呼ばれてお話をしてきました。現場の実情などをお伝えすることができ、有意義な懇談ができました。
・自民党の伊吹文明議員に呼ばれてお話を聞いてきました。
・自民党の府連の方、議員秘書の方が色々と動いてくださっています。


2010年01月12日

行政刷新会議のHPに以下の資料がアップされました。事業仕分けの反映状況が一覧になっています。

行政刷新会議の事業仕分けの評価結果の反映などによる歳出歳入の見直し
http://www.cao.go.jp/sasshin/kaigi/honkaigi/d5/pdf/s1-1.pdf
行政刷新会議の事業仕分けの評価結果の反映
http://www.cao.go.jp/sasshin/kaigi/honkaigi/d5/pdf/s1-2.pdf

科学技術関連ではスーパーコンピュータが大臣折衝で復活した以外は、多くの事業は仕分け結果を受け入れて縮減されているようです。
しかしそこには「人件費等を除き、半額程度縮減」「開発費の1/3程度を縮減」などといった但し書きが見られ、実際の縮減幅は「半額」や「1/3」といった仕分け結果よりも少なめになっています。
特別研究員事業を含めた事業に関しては、「増額分の1/3を縮減」というやりかたで調整していただけたようです。
不透明なやり方ではありますが、雇用のための予算を守ろうとしてくださった方々の努力の結果でしょう。

GOEに関しては、組織的な大学院教育改革推進プログラムとあわせて、
「間接経費等を削減し、23年度までに1/3程度を縮減」という表現になっています。
概算要求から2割強、前年度当初予算から3割弱の縮減となっています。来年も減るということでしょう。

大臣折衝という明らかな政治判断として復活したのは、科学技術関連予算ではスーパーコンピュータだけでした。そのほかの多くの予算は注目度が低かったということでしょうか。
私たちが共有した危惧は、ある意味で現実だったわけです。
今後も成り行きを見届けていきたいと思います。


2009年12月27日

補足 GCOEは三割縮減のようです。解雇や雇い止めが最小限に留まることを望みます。


2009年12月25日

政府予算案が閣議決定されました。
 
http://www.mof.go.jp/seifuan22/yosan009.pdf
文部・科学技術予算
 
これによりますと、特別研究員事業は前年度予算に比して4億円増えて167億円が計上されています。
10月の概算要求と比較して、170億円から167億円へ、3億円の縮減です。
GCOEの方はわかりませんが、特別研究員事業がわずかな縮減で済んだのは、各方面から声が上がったこと、関係各位のご理解の賜物と思います。
 
私どもの周辺で対応していただいた機関や国会議員の方をまとめますと、
・文部科学副大臣の鈴木議員が人文系の若手研究者らと一時間にわたって面会してくださったとのことです。
・民主党では前原議員の秘書の方が2名、ほか府連の方が私たちに面会して意見書を受け取ってくださいました。
・自民党では賛同してくださった府議の方が動いてくださり、府連の方が意見書を受け取ってくださいました。
・共産党ではこの夏京都6区に出馬された浜田様、穀田議員の秘書の方が面会して意見書を受け取ってくださいました。
 また国会議員団が東京の議員会館で懇談会を開いてくださり(浅原も参加)、各方面の意見を集約し、文科省に申し入れをしてくださいました。
 懇談会には宮本議員、井上議員、吉井議員、穀田議員が参加してくださいました。
・公明党では府連の方が意見書を受け取ってくださいました。また竹内譲衆議院議員が年明けに面会してくださるようです。
・社民党では京都府連の幹事長の方が意見書を受け取ってくださいました。
皆様本当にありがとうございました。
 
しかし、最悪の事態は避けられそうですが、大学や若手研究者の厳しい状況が変わったわけではありません。
運営費交付金はやはり減らされ続けるようです。
未来(への投資)を食い続ける政策をあらためるためにも、継続的に声を上げていく必要があるかと思われます。


2009年12月12日

意見書を自民党、前原誠司事務所(予定が合わず、秘書の方に受け取っていただきました)に提出しました。
提出に際していくつか選択肢はありましたが、今週末の提出を優先しました。

今回の活動では多くの政党関係者と意見交換ができ、現在の大学院生やポスドクの立場を説明することが出来ました。
今後も取材の予定、お誘いを受けた政党の懇談会等がありますが、ひとまず意見書の提出は終了しました。
短い期間、限られた範囲での活動にも関わらず多くの人の賛同が得られたこと、必ずや力になると思います。
どうもありがとうございました。


2009年12月11日

意見書を民主党、社民党、共産党、公明党に提出しました。自民党には明日提出します。
京都新聞の取材を受けました。


2009年12月10日

合計で208名の賛同者が得られました。
ひとまず締め切らせていただきます。どうもありがとうございました。


2009年12月09日

21:00現在111名の賛同者が得られています。たくさんのご協力ありがとうございます。
金曜にはプレスリリースを行い、各政党に提出する予定です。

昼休みには前原議員の京都事務所を訪問してまいりました。
今週末、もし予定が合えばお会いして意見書を手渡しできるかもしれません。予定が合わなくても秘書の方が受け取ってくださるそうです。
大臣ともなると地元事務所でスケジューリングするわけでもないようです。

P.S.
総合科学技術会議は若手支援の予算をプッシュしてくれているようです。
有識者議員が集っているので当然といえば当然なのですが。
我々も下の立場から一押しできるといいと思います。


2009年12月08日

このページをすこし改造しました。

申し訳ありませんが、現在メールの返信が遅れています。
しかし皆様のご意見、熱い思い、受け取っておりますのでご安心ください。
多くの人が問題意識を共有していることがわかり、心強く思っています。


2009年12月07日

今日一日で49名の賛同者が得られています。
ご協力ありがとうございます。
引き続き賛同者を募集しています。


2009年12月06日

意見書を地元選出の衆議院議員である前原誠司氏、主要政党の京都府支部に提出する予定です。
現在賛同者を募集しています(12月10日まで)。


管理人 浅原正和